CXの基本
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第2回 大豆・トウモロコシの天候相場について

 第2回は東京工業品取引所の次期システムで実際に取引をする際に注意すべき事項を説明する予定でしたが、今回は予定を変更し、タイムリーな話題として、大豆・トウモロコシの天候相場を取り上げます。

 米国時間2009年3月31日に米国農務省は作付意向面積を発表しました。作付意向面積は毎年3月末に発表される統計で、農家に対する聞き取り調査です。この調査ではどの穀物をどの程度作付けするかを3月初旬に調べます。作付意向面積が発表されると、いよいよマーケットでは天候相場に突入するとのムードが高まります。

天候相場とは何か

 天候相場とは大豆・トウモロコシの生育シーズンのことで、大体4月から10月までです。一方、11月から3月までは需給相場と言われます。天候相場は供給面が注目される時期、需給相場は需要面が注目される時期と言えます。大豆、トウモロコシの供給は天候次第であることから、天候相場と言われます。

 なお、最近はブラジルやアルゼンチンなど南米の生産シェアが高まっています。南米は南半球にあるため、10月以降が生育シーズンになります。これを第2の天候相場と呼ぶ人もいます。

【米国産大豆・トウモロコシの生育サイクル】

米国産大豆・トウモロコシの生育サイクル

※上記は米国主産地の一般的な生育サイクル

大豆とトウモロコシの関係

 作付意向面積はあくまで作付け前の意向調査であり、実際にどれだけ作付けされたかは6月末に米国農務省から発表されます。従って、作付意向面積発表後の天候や大豆・トウモロコシの価格によって作付面積は変わります。

 作付けはトウモロコシの方が早く始まります。生育期間が大豆よりも短いからです。従って、長雨等でトウモロコシの作付けが遅れた場合、農家はトウモロコシの作付けを諦めて大豆に切り替えることがあります。

 また、大豆とトウモロコシの価格比も作付面積に影響します。大豆とトウモロコシの価格比は2.4〜2.5倍(大豆÷トウモロコシ)が適切だと言われています。つまり、農家にとっては大豆の価格がトウモロコシの価格の2.4〜2.5倍以上であれば、大豆を植えた方が儲かるということです。逆に大豆の価格がトウモロコシの価格の2.4〜2.5倍以下であれば、トウモロコシを植えた方が儲かるということです。単収(イールド)がトウモロコシの方が多いため、大豆の価格の方が高くなっています。単収とは1エーカーあたりの収穫量のことで、同じ作付面積であれば、トウモロコシの方が沢山生産できます。このような価格比の関係に着目して、大豆とトウモロコシのサヤ取りを行うトレーダーもいます。

ただし、近年は農業技術の発展に伴う種子の多様化で、早めに種子を手当てしまうために、作付けの切り替えは行いにくくなっているという見方もあります。

【シカゴ大豆とシカゴトウモロコシの価格比(大豆÷トウモロコシ)】

シカゴ大豆とシカゴトウモロコシの価格比(大豆÷トウモロコシ)
天候相場期のトレード

 天候相場期は価格が動きやすいという特徴があります。天候次第で生産量が大きく変わるからです。従って、大豆・トウモロコシの生育に悪影響を与える天候であれば買い要因となりますし、生育に適した天候であれば、売り材料となります。実際の生産高は収穫してみないと分かりませんが、マーケットはそれを先取りして動きます。天候が悪ければ、「不作になりそうだ」という思惑で買われます。逆に天気が良ければ、豊作を先取りして売られます。大豆もトウモロコシも8月を過ぎると作柄がほぼ固まるため、それまでの天候が重要です。

 なお、以前は5〜6年に一度は悪天候により不作になると言われていましたが、最近は品種改良や農業技術の発展により、少々の悪天候には耐えられるようになっていると言われます。特に旱魃や熱波に対しては強い種子が増えています。ただし、大雨は滅多にないので、長雨には弱いと言われています。

このように大豆、トウモロコシには生育サイクルがあるため、値動きにパターンが生まれます。投資LAB.の投資研究室には「季節傾向」というコーナーがあります。これは過去の値動きの統計を取ったものです。トレードの参考にしてください。

【季節傾向のサンプル】

季節傾向のサンプル

Backnumber
第1回 東京工業品取引所のシステム変更について
第2回 大豆・トウモロコシの天候相場について
第3回 続・大豆・トウモロコシの天候相場について
第4回 東京工業品取引所の立会時間延長について
第5回 東京工業品取引所の注文の種類の変更について
第6回 限月について
第7回 天候相場の注目統計
第8回 商品先物取引のレバレッジについて
第9回 倍率について
第10回 踏みとは何か
第11回 穀物の需給統計について
第12回 取引追証拠金について
第13回 作付面積について
第14回 天候相場の注目統計2
第15回 産金コストについて
第16回 金とドルの関係
第17回 商品間の相関関係
第18回 世界の大豆生産動向
第19回 CFTCの建玉明細について
第20回 ハーベスト・プレッシャーについて
第21回 日経・東工取商品指数(TOCOM NEXT)について

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