テクニカル分析入門
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テクニカル分析を分かりやすく説明します。

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テクニカル分析入門
テーマ:第4回 トレンドの定義

相場には「流れ」が存在します。日々の価格変動に気を取られ、その動きに一喜一憂していると、なかなかこの流れには気がつきませんが、相場から離れて中長期的な観点からチャートを眺めてみると、ジグザグな形で変動しながら、流れを形成していることが見えてきます。この流れが「トレンド」であり、トレンドを分析することこそが相場判断の第一歩となります。

トレンド分析においては、現在進行中のトレンドの方向性を知り、トレンドに転換の兆しがないのか探ることがポイントになってきます。

トレンドとは?

トレンド分析という考え方はテクニカル分析の基本であり、ご存知の方も多いとは思いますが、あまりにも一般的な考え方のため、軽視されがちなところがあります。しかし、トレンド分析は相場判断の基本中の基本と言っても過言ではなく、これを正しく理解しているのかどうかが最終結果である売買損益に雲泥の差が出てきてしまいます。

では、ここで質問です。「トレンドとはいったい何でしょうか?トレンドを定義してください。」この質問に答えられる方はこのセクションを読み飛ばしていただいて結構です。

人間の脳というものは偉いもので、自分自身が口に出して説明できなくても、何となく理解しているだけでそれなりの結論を導き出すことができます。ただし、曖昧な概念からは曖昧な答えしか返ってきません。曖昧な部分をクリアにしておかないと、その部分が弱点になり、満足な結果を得られない可能性が非常に高いのです。

答えを導き出せない方のために質問を変えてみましょう。「トレンドを発見してください。」こう質問された場合、あなたはチャートのどの部分を見て、どう判断するでしょうか?これが先ほどの質問に対する答えを導き出すヒントになります。

トレンドの発見に対して様々なアプローチがありますが、多くの人は相場の価格水準の比較を行います。ローソク足にせよ、終値だけをつないだ止め足にせよ、ティックチャートにせよ、チャートの右側(現在)と左側(過去)の対比を行うのです。そして、過去より相場水準が高いとか安いとか、あるいはトレンドが上向きだとか下向きだとか言うのは比較論なのです。何らかの対象に対して、必ず右と左を比較しているはずです。その結果、右側が左側より高いと判断すると「上昇トレンド」と認識することになります。しかし、これだけでは実際の相場のトレンドを定義するには不十分です。

トレンドの種類

トレンドとは、相場の動き方向のことを言いますが、通常、相場は上下どちらであっても一方的に動きことはほとんどなく、必ずと言っていいほど、ジグザグに動きます。つまり、相場の「山」(高値)と相場の「谷」(安値)を繰り返しながらトレンドを形成してゆくのです。

トレンドを方向性の違いからトレンドは以下の3種類に分類されます。

1.上昇トレンド
 山(高値)と谷(安値)が連続的に上昇している動き

2.下落トレンド
 山(高値)と谷(安値)が連続的に下落している動き

3.横ばい(トレンドレス・保ち合い)
 山(高値))と谷(安値)が水平的な動き。レンジ相場、ボックス圏とも言う。


【図4−1】 トレンドの種類

この分類については、異論と唱える方もいらっしゃるかも知れません。横ばいとは、トレンドが無い状態ですから、それをトレンドの種類に入れることに賛成しかねるという意見はごもっともです。例えば、横ばいをトレンド形成のための準備構成期間であって、それまでのトレンドに内包される、と定義するならば、トレンドの種類は上昇と下落の2種類になりますし、今回のように、水平的な動きを横ばいとして定義すれば、トレンドの種類は上昇、下落、横ばいの3種類になります。何よりも、定義の仕方によって違いが生じることを認識しておくことが大切なのです。


山(高値)と谷(安値)の定義の仕方

それでは、相場の山(高値)と谷(安値)はどうやって定義すればよいのでしょうか?
直感的なものではなく、人に伝えることで同じ結果が得られる、再現性のある形で定義してみてください。いかがでしょうか?

先に比較論というお話をしましたが、ジグザグな動きを単純化するため、相場変動にフィルターをかける必要があります。山(高値)と谷(安値)を捉える方法はたくさんありますが、ここでは「スイングHL」という方法を紹介しましょう。

スイングHLとは、日柄(時間)と価格の両方のフィルターをかけた方法で、図4‐2の左のように、左右n本かの高値が、その日の高値よりも低い高値である時、その日の高値をスイングハイ(=SH)と定義、左右n本かの安値が、その日の安値よりも高い安値である時、その日の安値をスイングロー(=SL)と定義する方法です。


【図4−2】 スイングHL

スイングHLは、左右に数える本数を何本にするかによって、認識の感応度が変わってきます。この本数を多くすればする程、より長期の波動を捉えることができます。日足チャートにおいては、通常2〜7本で設定することが多いようです。本サイトで提供している「トレード戦略レポート」では5本で設定したスイングHLに基づくトレンド判断を行っています。

 また分足、時間足、日足、週足それぞれに用いることで、時間枠の異なる複数のトレンドを捉えることが可能となります。(週足では通常2〜3本で設定します。)


ダウ理論によるトレンドの定義

ダウの定義によれば、「連続する高値、安値の各々が、その前の高値、安値より上である限り、上昇トレンドが存在する」とされます(『先物市場のテクニカル分析』(ジョンJ.マーフィー著、きんざい)より引用)。上昇トレンドにおいて重要なのは、高値が更新されていることです。安値が切り上がっていることは副次的なものと認識しておいてください。

下落トレンドの定義はこの反対で、「連続する高値、安値の各々が、その前の高値、安値より下である限り、下落レンドが存在する」と言うことができます。下落トレンドにおいて重要なのは安値が更新されていることです。

トレンドが定義されることによって、トレンドの転換も定義することができます。


【図4−3】 上昇トレンドとその転換点の定義2種類

【図4−4】 下落トレンドとその転換点の定義2種類

上記、図4−3、図4−4において、,呂修譴泙任離肇譽鵐匹崩れただけです。△嚢眞諭Π唾佑寮擇蟆爾押弊擇蠑紊押砲確認されたことによってトレンドの転換が確定します。のケースはこの時点で即座にトレンド転換が確定します。

ただし、注意しておいていただきたいのは、のケースでは、一時的なトレンド転換で終わる可能性があるということです。転換したトレンドが継続するためには、直近の高値(SH)を付ける前の安値(SL)を下抜く、あるいは直近の安値(SL)を付ける前の高値(SH)を上抜く必要があるのです。これは筆者の経験則であって、これを発見するまでに数多くの失敗を繰り返しました。そういう意味では、実践でより確実なのは、△砲茲襯肇譽鵐錨彰抗猟蠅任后

 

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第1回 テクニカル分析の意義
第2回 ローソク足の見方と判断法
第3回 酒田五法
第4回 トレンドの定義
第5回 サポートとレジスタンス
第6回 トレンドライン
第7回 チャネルラインと目標価格
第8回 天底転換パターン
第9回 天底転換パターン
第10回 中段保ち合いパターン
第11回 中段保ち合いパターン
第12回 移動平均線
第13回 移動平均線
第14回 ボリンジャーバンド
第15回 フィボナッチ
第16回 平均足
第17回 RSI(相対力指数)
第18回 テクニカル指標の変数

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