テクニカル分析入門
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テクニカル分析を分かりやすく説明します。

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テクニカル分析入門
テーマ:第7回 チャネルラインと目標価格

トレンドラインの応用手法で実践にも役立つ分析手法に「チャネルライン」というものがあります。チャネルラインとは、基本的なトレンドラインにパラレルな線(アウトライン)を引いたもので、相場というものは往々にして、これら2本の線で囲まれた線の間を動くことがあります。仮に、相場がトレンドラインとチャネルラインの間で動いている場合、これを活用することで、仕掛けと手仕舞いのタイミングを計ることが可能になってきます。

チャネルラインの設定

チャネルラインを引くことはとても簡単です。上昇トレンドの場合、まず安値(図7−1の点1と点3)を結んで基本的な上昇トレンドラインを引き、次に初めの高値(図7−1の点2)からトレンドラインとパラレルな線(チャネルライン)を引きます。二つの線は右肩上がりのチャネルを形成することになり、次の上昇がチャネルラインの上限(図7−1の点4)となっていれば、チャネルの存在が確認されます。その後、価格がもとの上昇トレンドライン(図7−1の点5)で支えられれば、チャネルの存在はより確かなものとなります。


【図7−1】 上昇トレンドにおけるチャネル
上昇トレンドにおけるチャネル


【図7−2】 下落トレンドにおけるチャネル
下落トレンドにおけるチャネル

同じことが下落トレンド(図7−2参照)にも言えます。

なぜチャネルラインを引くと便利なのでしょうか?その答えは明白でしょう。基本的なトレンドラインでは、その方向に沿ったポジションを作ろうとする時に用います。上昇トレンドでは買いポジションを、下落トレンドでは売りポジションを新規に建てる場合に活用するのです。一方、チャネルラインは、短期的な利食いを行う場合の目安として活用できるのです。チャネルの幅が大きい時は、チャネルラインにおいてトレンドとは逆方向のポジションを建てる時の目安として活用できなくもありませんが、まずはトレンドの方向性の沿ったポジションだけを考えた方が無難でしょう。

チャネルラインの利用方法

トレンドラインもチャネルラインも、保たれている期間が長く、そしてテストされる回数が多ければ多いほど重要であり、信頼もできます。

トレンドラインにはない利用法として、次のようなものがあります。

例えば、トレンドラインが破られる(ブレイクする)ということは、重要なトレンド転換の可能性を示しますが、上昇チャネルにおいてチャネルラインが上方にブレイクする(図7−3の矢印)ということは、現行トレンドの加速を意味します。このような上昇トレンド中における急激な上昇へのブレイクは短期間において利益を上げるチャンスと考えることができますので、買いポジションを積み増すポイントとして活用することができます。


【図7−3】 上昇チャネルの上方ブレイクアウト
上昇チャネルの上方ブレイクアウト

このチャネルラインがブレイクされた動きは、トレンドラインの修正にも応用できます。前回、トレンドラインが緩やかすぎる場合、傾きの大きい(急な角度の)トレンドラインに引き直す必要があることを解説しましたが、相場が上昇チャネルをブレイクした場合、上昇トレンドの加速を意味しますので、緩やかな上昇トレンドラインはもはや意味を失います。このため、新しい上昇トレンドラインを引き直す必要があるのです。

この場合、一つ注意しておいていただきたいことがあります。それは、前回に解説しましたように、トレンドラインが急すぎる場合、急なトレンドラインが破られた場合、より角度がゆるく維持しやすいトレンドラインにとって変わられるケースがありますので、元の緩やかなトレンドラインはそのまま残しておくことが大切です。

別な利用法としては、相場がチャネルラインに到達できなかった(図7−4の点6)場合、これをもって現行トレンドの勢いが弱まってきた兆候と見ることができます。この場合、高値の切り下げが確認されたことになりますので、トレンドラインや直近の安値(図7−4の点5)を試す展開となることが多いようです。特に信頼のできるチャネルであった場合、トレンドラインや直近の安値を割り込んで、下落トレンドの定義(高値切り下げと安値切り下げ)を満たす傾向があるようです。


【図7−4】 チャネルラインに到達しなかった場合
チャネルラインに到達しなかった場合

この場合においても、トレンドラインの修正に応用ができます。まず、チャネルラインに到達しなかった場合、直近の高値(図7−4の点4)と今回の戻り高値(点6)を結んで仮の下落トレンドラインを引くことができます、相場が、上昇トレンドラインをブレイクしてくれば、この仮の下落トレンドラインが意味を持つことになり、直前の安値(点5)からチャネルラインを引くことが可能になります。

目標価格の設定

トレンドラインもチャネルラインも簡単な一次方程式です。トレンドラインを引いた二点間の価格差をローソク足の本数で割ったものが、一次方程式の傾きとなります。あとはそれをトレンドラインの起点となる価格から求めるのか、チャネルラインの起点となる価格から求めるのかでそれぞれの日々の数字が計算できます。Excelなど表計算ソフトの他、電卓でも簡単に計算できますので、トライしてみてください。

また、チャネルの幅(トレンドラインとチャネルラインの距離)も重要な意味を持っています。一旦、現行のチャネルがブレイクされると、通常、相場はこのチャネルの幅と同じ幅だけ動くことが多いからです。このため、チャネルの幅を予め測定しておけば、そのチャネルがブレイクされた場合でもブレイクされたポイントから前もって目標価格を測定することが可能になるのです。


【図7−5】 チャネルブレイクによる目標価格の設定方法
チャネルブレイクによる目標価格の設定方法

【図7−6】 チャネルブレイクによる目標価格の設定方法
 チャネルブレイクによる目標価格の設定方法

実践的には、二通りの目標価格の設定方法があります。一つは、チャネル幅を測り、チャネルラインをブレイクしたポイントから垂直に同距離を測る方法(図7−5及び図7−6のA点)、もう一つは、チャネルラインもしくはトレンドラインを突破した方向に、チャネル幅と同じ幅のもう一つのチャネルラインを引く方法(図7−5及び図7−6のB点)です。前者は価格が固定されますが、後者は日々変わりますので、計算する必要があります。


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第1回 テクニカル分析の意義
第2回 ローソク足の見方と判断法
第3回 酒田五法
第4回 トレンドの定義
第5回 サポートとレジスタンス
第6回 トレンドライン
第7回 チャネルラインと目標価格
第8回 天底転換パターン
第9回 天底転換パターン
第10回 中段保ち合いパターン
第11回 中段保ち合いパターン
第12回 移動平均線
第13回 移動平均線
第14回 ボリンジャーバンド
第15回 フィボナッチ
第16回 平均足
第17回 RSI(相対力指数)
第18回 テクニカル指標の変数

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