テクニカル分析入門
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トレードで必要なテクニカル指標や分析方法をを図を入れてわかりやすく解説!FX、CFD、CX相場攻略に役立ちます。

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テクニカル分析入門
テーマ:第1回 テクニカル分析の意義

相場の分析手法には、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析という2つの分析方法があります。最近では、ファンダメンタルズで相場の方向性を決め、テクニカルで売買するポイントを決める「テクノファンダメンタルズ(テクノメンタルズと呼ぶ場合もあります)」なる分析方法も紹介されていますが、大きく見れば、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析に二分されます。

2大手法

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析、それぞれ異なった視点から相場にアプローチしていますが、どちらも相場の現状を把握し、将来の相場の方向性を考えるという目的は同じです。ファンダメンタルズ分析が相場を動かす基本的な要因という一般的事実に基づいて相場予測という特殊事情を説明する演繹的な分析であるのに対して、テクニカル分析は、価格や出来高といった個々の具体的な事実から普遍的な法則を導き出す帰納的な分析なのです。

ファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは、相場の需給や需給要因に影響を与える材料(変動要因)に焦点を当て、相場の将来を予測する分析手法です。相場は需要と供給のバランスで形成され、「需給は全ての材料に優先する」ということを前提条件にしています。
ファンダメンタルズ分析では、需給データや変動要因(政治・経済、金融情勢、天候、採算コスト等)をすべて検証します。そして、その銘柄が本来あるべき価値を理論的に導き出し、現在の相場がこの理論価格よりも割高なのか割安なのかによって売買を決定していきます。
さらに、需給及び環境の変化から将来の需給を予測し、需要超過となれば相場は上昇、供給過剰となれば相場は下落すると判断します。この分析手法は、相場の因果関係が明確であり、論理的整合性を満足させるものがあるため、機関投資家を中心に数多くの知的投資家層の支持を受けてきました。しかし、このファンダメンタルズ分析を主体としたシナリオ運用や個人的主観に基づく判断にはいくつかの欠点が指摘されています。

ファンダメンタルズ分析の特徴 理論的な価格との
乖離により売買を判断

ファンダメンタルズ分析の問題点

ファンダメンタルズ分析においては、各々の変動要因の部分的な予測により価値観が多様化してしまい、どの価値的側面から相場を説明すべきか一概に決められないという問題があります。その上、その予測さえ分析者の経験、判断能力、心理面、体調面に大きく影響を受けるため、不確かなものと言わざるを得ません。また、価格は内外環境・需給関係の変化や人気動向を反映して、一旦ある方向に動き出したら、その環境、需給関係、人気の全てを織り込むまでその方向に動く性質がありますが、方向を転換する場合、通常、ファンダメンタルズでは何の根拠も与えてくれません。この時点でのファンダメンタルズは既に常識であり、もはや相場に織り込み済みとなっているのです。こういう状況において、価格は未知のファンダメンタルズに反応していることになるのです。未公開情報に反応する価格の先見性を鑑みますと、ファンダメンタルズに基づく分析には限界が感じられます。このファンダメンタルズが既知のものとなる頃には、価格は既に大きく動いてしまっているのです。更に、ファンダメンタルズは、分析対象となる銘柄によって異なる上、取り扱うデータ量が膨大かつ複雑であり、様々な基礎知識・専門知識が必要となりますので、様々な銘柄を分析する場合、かなりの時間と労力を要することになるのです。

ファンダメンタルズ分析の長所 ・理論的で分かりやすい
ファンダメンタルズ分析の短所 ・変数が多く、分析に労力がかかる
・先行きの予想が困難

テクニカル分析の基礎資料となるチャート

テクニカル分析は、相場の値動きを時系列で記録したチャートをもとに分析を行い、売買のタイミングを判断する分析手法です。ファンダメンタルズ分析に基づく相場予測が正しいものであっても、売買のタイミングが間違っていた場合、結果として損失が発生することはよくあることです。 ファンダメンタルズ分析は、言わば外的要因であり、相場に参加する前の判断材料としては重要ですが、いざ参加した場合には、相場そのものの需給関係(売り手と買い手の力関係)や価格変動そのものに焦点を絞り込んだ分析が重要になってきます。そこにチャートを見る意味があるのです。

テクニカル分析はチャートを基に行う

チャート

「相場のことは相場に聞け」と言われますが、酒田五法で知られる本間宗久は、「相場の高下を知るには、足取り表(現在のチャート)が最も良い。というのも足取り表は刻々の出来事、人気などすべてことごとくその内に入っている。理屈から言っても、明日の相場のもとをなすのは今日の相場であり、そうであれば、今日までの相場をもって熟考すれば、今日以後の相場を判断することは、あえて難しいものではない」と述べたとされています。
また、20世紀初めの天才相場師W.D.ギャンは、彼の著書の中でチャートについて、「今後の値段に影響する情報はすべてその値動きに織り込まれているのだから、必要なのは値段の記録である。今後の値段を決めるのにチャートは何の役にも立たない、それは単に過去の歴史を示すにすぎないと言う人が多い。その通りである。チャートは確かに過去の記録である。だが、将来は過去の繰り返しにすぎない。ビジネスマンは皆、先々の商品の買い付けを決めるときは過去の営業記録を調べる。過去の記録と比べて、はじめて判断が可能になる。チャートは単なる図であるが、言葉で伝えるよりも分かりやすく物事を示してくれる。同じことを言葉で言うこともできるだろうが、チャートで見た方が理解が早い」と述べています。
テクニカル分析を嫌う人でも、チャートを絶対に見ないという人は少ないでしょう。過去の値動きを把握するには、チャートを見た方が早く、現在がどのような値位置かということを知るにはチャートが一番有効なのです。そして、このチャートを将来の予測や売買のタイミング判断に活用するのがテクニカル分析なのです。将来の予測に過去のデータが役立つのかという疑問を持つ方もいらっしゃるでしょうが、私達が日常で活用している予測というものは、すべて過去のデータから出発しているといっても過言ではありません。明日の天気はどうだとか、降水確率は何%だとか、今日の運勢はどうだとかいうのも、過去のデータに基づき将来を予測しているのです。
もちろん、テクニカル分析とて万能ではありません。テクニカル分析を絶対視することは非常に危険です。ただし、使い方次第では非常に有効な手段となります。テクニカル分析を批判する人の多くは、「テクニカル分析は当たらない」と言います。当たらないこともありますし、当たることもあります。それは、ファンダメンタルズ分析でも同様だと思います。大切なことは、当たり外れを述べるのではなく、テクニカル分析をどう使えば有効なのかを知ることです。RSI(相対力指数)やDMI(方向性指数)などを開発し、テクニカル分析の中興の祖とも言われるJ.W.ワイルダーは、「ファンダメンタルズは商品によって異なる上、時間とともに変遷するから、理解し実践するまでにかなりの時間がかかる。一方、テクニカル分析は普遍性が高く、時間の無駄が省けるから、個人的にはテクニカル分析しか用いない。それで十分に間に合う」と述べています。

テクニカル分析の意義

テクニカル分析は、市場動向の数値である価格・出来高、チャートの形状、数理統計的に算出された指数などを分析し、将来の方向性と売買のタイミングを掴もうとする分析手法です。最近では、テクニカル分析を使い、相場を数理統計的に解析し、売買判断を行うシステムトレーディングも普及しております。

テクニカル分析には、次の3点を前提条件としています。

テクニカル分析の前提 1.価格はすべてを織り込んでいる。
2.市場の動きはトレンドを形成する。
3.将来は過去の繰り返しに過ぎない。

テクニカル分析を定義すると、『公開市場における需給の産物である過去の価格動向を、心理的・統計的に整理・分析して、将来の価格動向の予測を行うこと』となります。価格は市場心理を織り込んでいますが、技術が進歩した現代でも人間の心理という面は過去と大きく変わっておらず、そのため価格変動に特定のパターンが生じています。このパターンを現在の価格にあてはめ、その将来を予測していくのがテクニカル分析なのです。
相場の世界で変化を逸早くキャッチするためには、相場観の軌跡である価格変動を分析していくことが近道なのです。価格変動は時々刻々の需給(売り手と買い手の力関係)の変化から成り立っており、様々な情報が織り込まれているものなのです。テクニカル分析はこの価格を分析対象としているので、相場の変化に機敏に対応できるのです。つまり、テクニカル分析なら、価格情報さえ入手すれば分析が可能であり、溢れる程多い情報に左右されず、客観的に売買判断することが可能なのです。
過去の価格を分析して将来が見えてくるのであれば、それは価格が将来を見越して成り立っているからに違いありません。この見方に従えば、情報の後追いをいくらやっても儲けることはできない理屈になり、情報の先を読む必要が出てきます。価格の変化と需給の変化の間に存在するシナリオを読み取って、将来の価格を予測するテクニカル分析の効用は大きいのです。いくらファンダメンタルズ分析が正しくても、ファンダメンタルズと現実の相場との結びつきを理解しなければ相場予測はできません。現実の相場は実体の変化以上に激しく変動するものであり、その増幅要因は投資家の欲望や恐怖といった心理作用にあると理解されています。価格はこうした需給要因だけでは捉えきれない市場心理の動きを織り込んだものであり、目下のところ、こうした市場心理の動向を分析できる手法がテクニカル分析なのです。需給の変化と市場人気の流れを価格変動の中から読み取って、ファンダメンタルズ分析へとフィードバックさせることもテクニカル分析の重要な役割と言えます。
また、テクニカル分析においては、売買判断だけでなく、資金配分やリスク管理までその領域に含まれています。テクニカル分析とて常に相場に勝てるものではありません。相場が思い通りに動かない時の対処法も予め考えておくことも必要なのです。投資におけるリスクをいかに抑えるかは、分析以前の重要な課題です。相場に勝つ方法だけでなく、負けた時のダメージをどれだけ抑えておくかを考える必要があるのです。テクニカル分析はこの考え方を提供してくれるものなのです。




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第1回 テクニカル分析の意義
第2回 ローソク足の見方と判断法
第3回 酒田五法
第4回 トレンドの定義
第5回 サポートとレジスタンス
第6回 トレンドライン
第7回 チャネルラインと目標価格
第8回 天底転換パターン
第9回 天底転換パターン
第10回 中段保ち合いパターン
第11回 中段保ち合いパターン
第12回 移動平均線
第13回 移動平均線
第14回 ボリンジャーバンド
第15回 フィボナッチ
第16回 平均足
第17回 RSI(相対力指数)
第18回 テクニカル指標の変数

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